靴のゆるみとは、履きやすい靴ではないの?


ゆるみについて、よく聞かれます。

今日は

『お客様の立場になって』じゃなくって

『販売員の立場になって』っていう

販売員時代の気持ちを思い出して、基本中の基本として書きまーす。。

 

靴を選ぶときに、デザインから選んでサイズを確認して・・・という選び方をする方が多いと思います。ひとまず、その順番で良いと思います。

すんなり合う事はなかなか無いですし、難しいので、デザイン選びは3~4種類はピックアップしてほしいところ。

いくつか選んでいるうちに「ひも靴を買うつもりだったけど、スリッポンにしようかな」とか迷いも出てきますよね。そのほうが選ぶ範囲が広がるので、のちのサイズ合わせにも役立ちます。

 

ある程度、3~4種類決まったら店員さんにサイズを出してもらいます。

まずはご自身で自覚しているサイズをお願いすればOKです。

 

希望の物がすべてあったとして。試履きしてみましょう。

試履きも靴ベラを使ってください。靴の劣化を防ぎますので必ず使いましょう。

 

ここでサイズの感覚をしっかり確認してほしいんです。

理想のサイズ合わせは、

  1. 足のかかと・靴のかかと部分、ここが密着している
  2. かかとに隙間が無い状態でつま先に1cm程度の隙間がある
  3. 指周り、幅、土踏まずの周り、ピタッと密着している
  4. 横からギュッと包まれる感触がある
  5. くるぶしが乗って当たらないか(痛むのですぐわかります)
  6. 何メートルか歩いてみて、かかとが脱げない(靴が動かない)かどうか
  7. 指先、爪や、指がぶつからないか、つま先の上からの圧迫が無いか
  8. 足裏に異物感がないか

ざっと、第一段階のチェックとしてはこんな感じです。

 

ここで、よくありがちなのが、歩いたときにかかとが脱げる状態。

これはもう消去法でいけば、最初にNGになります。

試履きの2~3mで脱げてしまうようでは、1ヶ月も履くことはできないと思ってください。

 

脱げてしまう時は、まずは0.5cm小さいサイズと比較しましょう。

0.5cm小さいサイズにして違和感なく歩ければ、とりあえずOKです。

 

0.5cm小さいサイズにしてキツすぎるという場合は、無理しなくていいです。

 

この時点で『中敷きを入れてほしい』というお客様がとても多いですが、私はそれは勧めていませんでした。フェルトなどを入れて一瞬ゆるみを無くすことはできますが、それは販売するための手法であって、今後ずっと履き心地を快適にすることにはならないと思っていたので、そのご説明はしていました。

『この試履きの段階で違和感があるのであれば、中敷きを入れても100mですら歩くのは厳しいかと思います』と少々強気で話していました。

もちろん『それでもどうしてもこの靴が良いから、中敷きを入れて買いたい』というお客様も、大勢いらっしゃいました。どんなにオススメできないと伝えても、『どうしてもコレが買いたい』と言われれば、最後はお客様の意向に従って販売をしていました。(買いたい買いたいと何度も言われたら折れるしかない。これが靴の販売員の大きな悩みであるともいえます)

こんないい加減な販売をしていたら、顧客なんてつかないわと何度も反省しました。。。

 

合わないと思う靴は、足の健康を害する時があります。

洋服と大きく違う点はここです。

大きいけど何とかなる、というのは靴には言えないんです。

 

かかとが動いてしまうほど緩いのは、靴と足が全く合っていない状態です。

そして、しばらくすると痛みが出てきます。

靴の中で足が前後に動いてしまい、つま先の痛み、小指の痛み、踵の擦れ、足裏の痛み、ヒール削れ、転倒など、とにかくたくさんの難点があります。

 

「小指が痛いから私の足の幅が広い!』とおっしゃる方が多く、この勘違いのパターンが非常に多いです。

 

そうではなくて、靴の中にゆるみがあるから小指が痛むんです。

(すべてがこれに当てはまる訳ではありませんが)

 

という事で、3~4点選んだ中から、まずはカカトが脱げそうな靴は消去しましょう。

 

まずはゆるみについてのお話でした。

次回は、キツさ・・・にしようかな?

 

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